久しぶりに写真集を買いました。
京都の写真専門の古本屋さんで
息子が見つけてきたのを見て、一目惚れ。
私も一冊たのみ込みました。
なんてあたたかい写真!
いちばん最初に感じたことでした。
いろいろな町へ行って撮っているのですが、
空ばっかりだったり、
なんてことない砂浜だったりするのです。
カラーフィルムが使い始められた頃の色とかで、
今の写真とも違う、あわいはにかんだような色合いが可愛らしい。
生きているというか、撮られているものの体温が感じられます。
あたたかく、明るく、やさしく、美しい写真。
手許においていつもながめていたい。
ああ、この人には空や砂浜や街や人生が
こんなふうに見えているんだろうなあ!
こんなふうに見えるのっていいなあ!って写真です。
時々思う事ですが、人の見ているものは
同じものでもそれぞれ違って見えていると思うのです。
違って見えて、違ってとらえている。
なのに私達は同じように見えているように錯覚したり、
乱暴な言葉でくくって、同じように見えなくちゃいけない
ように誘導したりしてしまいがちです。
ギャラリーにもそういう危ない側面が
あると思います。(自戒も込めて)
とてもつまらないことだと思います。
そんなの、つまらないよ。
ひとりひとりが自分で見つめようよ。
世界ってこんなに美しいのだもの。
そう思わせてくれる写真集です。